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卒業研究や制作が必須

卒業制作は将来の財産

私の学校では卒業の1年前に希望の研究室へ配属され、卒業制作が始まります。デザイン系の学校の場合は卒業研究ではなく、成果物を残す「卒業制作」と呼ぶことが多いです。

順調な学生生活を送っていれば、卒業の1年前には卒業ができる単位は取得済みになっており、卒業制作に没頭できる時間があると思われます。履修科目があったとしても、今までよりは多くの時間を費やせるはずです。

ただ、同時に就職活動も始まりますので、この結果次第では雲泥の差があるかもしれません。卒業制作の前半では成果物を制作する時間よりも、教授と共に学んできた仲間の間で自分がどんな卒業制作を行うか、プレゼンする時間の方が多いかもしれません。

また、卒業制作は非常に骨のいる作業です。しかし、「自分がやりたい」と思っていることをトコトン追求できる、充実した時間でもあります。

教授や先輩方、ゼミの仲間とも深い交流が生まれ、最後の学生生活を満喫できる場になります。社会に出るあなたにとって、学び、考えることができるこの卒業制作は、きっと将来の財産になるはずです。

学校で培ったノウハウの集大成

卒業制作とは今までの学校で勉強してきた自分の分身を残すようなモノです。一生の宝物になる可能性もありますので、真剣に取り組みたいものです。ちなみに単位数は5単位となっています。

まずは何度も何度もプレゼンをし、最終的に私の学校の場合は全教授の前でプレゼンをすることになります。そのために下記のようなPowerPointでのプレゼン用の資料を制作します。だいたいページ数は20ページ前後です。

プレゼン資料

プレゼンの中でも使いますが、プロダクトのイメージを伝えるためにはやはりCGは欠かせません。下記のようなCG制作物は様々なところで使うことになります。

CGイメージ

次に建築やプロダクト、グラフィック、イラストレーションに問わず、実際に触れることのできる成果物は必須になります。

この制作にはモノにもよりますが、多くの時間を割くことでしょう。また、今まで学んだ技術力が如実に現れる部分でもあります。

モックアップ

さらに卒業論文が必要になります。この卒業制作は何が目的で、どういった意図で使用するのかを伝えなくてはいけません。さらに製品の場合ですと使用説明書も必要になります。論文ですが、だいたいA4で50ページ程度が好ましいとされています。

卒業論文

プレゼンテーション、卒業論文が完了しても、終わりではありません。最後にデザイン学校の卒業制作の展示会が始まります。そのために自分のブースを確保し、そこに展示用のパネルなどを掲げます。下記の資料も実際はA1に拡大印刷をし、製品のモックアップや説明書と一緒に並べることになります。

卒業論文(2)

このよう何を制作するかを決め、自分の考え方を形にするために、学校内でのプレゼンを繰り返し、モックアップやプロトタイプの制作、論文や説明資料の執筆、展示会用の成果物を作り上げていきます。

自分本位ではなく商品化できる内容にする

片手キーボードのプロトタイプ

日本語入力に特化した配列になっており、片手での操作性を研究しました。当たり前になっている現在のキーボードの配列を、日本人でしかも片手しか使わない方をターゲットに制作しています。

現在のキーボードの配列は言語が異なるのにアメリカと一緒です。特徴としては、「erty、gh、op」など、英単語で良く使われるキーが連なっています。

さらに使う頻度が少ない「q、z、x」は隅にあるわけです。この配列は上段の左から5文字に習ってQWERTY(クワーティ)配列と呼ばれています。これがキーボードのディファクトスタンダードになってしまいました。

片手キーボードのCG制作

日本人でしかも片手しか使わない方の配列があっても良いのではないかと考え、日本語入力をメインしたキーボードを作りました。

母音の「a、i、u、e、o」を右手親指の位置に、「カ行~ワ行」を右手親指以外で打つように設計しています。本来、OSで使用するキーは極力省き、日本語の文字入力に特化させました。

これ以外にもこのキーボードの説明書やプレゼン資料、調査結果、実験結果、これとは全く別物の「3Dで使用する片手キー入力装置」なども一緒に制作しました。


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