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設計基礎

設計の基礎知識を徹底的に学ぶ

設計というと建造物の設計が有名ですが、モノづくりの全てにおいて設計は欠かせないです。そのために下記のようなフリーハンドで引く線から、多重円、文字などの基礎の課題が出されます。

フリーハンドで引く線

インテリアデザインに進む方も、CADで建築物を作る方も、口紅から機関車までのプロダクトデザインも、CGやWebデザイン、芸術品まで設計は役に立つ知識と言えます。

講義は1時間半で課題を中心に説明を受けます。その課題は始めのうちは時間内に終わるのですが、進むに連れてとても時間内に終わらないような課題が出されます。自宅に持ち帰り、集中できる環境で望み、次回の講義で提出するのが基本となります。

「コンピュータがあるから、今更ペンなんて」と思う方もいますが、ペンで描けないものはコンピュータでも描けないです。コンピュータはあくまでも補助の道具であり、実際はタッチペンやマウスで自分の能力で創造していかなければいけません。

また、ペンで設計する大変さを知っているからこそ、コンピュータの便利さが実感できるものです。この設計基礎では軸測図の寸法の入れ方、アクソメトリックから透視投影図などの投影法、1焦点、2焦点基本図法、明暗、陰影などを習います。この基礎の積み重ねが、CADやCGでも使用する多様な図面の設計知識に生かされてきます。

道具の練習から設計図へ進化

住宅の概観図

写真は2階建ての一般的な住宅の設計図です。写真の撮り方で曲がって見えますが、真っ直ぐに描かれています。材料はA4の画用紙にシャープペンシルと定規で描いたモノで、特別な道具は使いません。

逆にそれが難しいです。本来は方眼紙を使うのですが、あくまで練習ですので使用しません。この画用紙でうまく描けるようになると、方眼紙では楽に描けるでしょう。

また、シャープペンシルは設計図用の0.5mmと0.3mmの2つを使い分けますし、定規も設計図用に2つを使い分けます。その道具は入学時に購入しますので、皆さん同じ道具を使います。概観図の次はA3の用紙に住宅の見取り図を描きます。

住宅の見取り図

2コマの授業で説明と設計時間が設けられます。とても終わらないです。提出期限は次週ですので、持ち帰りで行います。しかし、それが基本であり、教授も「講義の3倍は自習しないと、技術は身につかない」とおっしゃっていました。

日本の造形美を模写する

桂離宮は江戸時代初期の造営当初の庭園と建築物で、当時の文化を今に伝えている日本庭園の傑作とされています。参観には宮内庁京都事務所に事前申込みが必要ですので、行ったことのない人は是非一度訪れてみましょう。

桂離宮の模写

上の画像はトレーシングペーパーに0.1mmのペンで設計図を模写したものです。石の一つ一つも映しました。紙に書く設計図と違い、ミスを犯すと始めから書き直しになってしまいます。特に定規で畳の畳縁を描くことが慎重に、集中力を要しました。

19世紀末にヨーロッパで流行した装飾美術の文化的傾向であるアール・ヌーヴォー。アール・ヌーヴォーは日本美術の影響を受けていることがよく指摘されています。

そのアール・ヌーヴォーの影響から日本を訪れ、そのまま亡命したドイツの建築士ブルーノ・タウトは桂離宮を訪れて、「泣きたくなるほど美しい」と感銘を受けました。すばらしい建造物の模写はいずれ自分が設計するときの良い経験になるでしょう。


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